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体験2:この世に偶然はない

 完全にこの石の事件が終結するまでに私は占師さんから自分の運勢を占って貰っていたり、驚く事実が発覚したりとその数カ月の間に色々な事を発見し学ぶことがありました。それも霊界を知るのに大切なことだったのでお話したいと思います。

 石のブレスレットを捨てに行ってから頭痛もなくなって落ち着いて来たある日、私は実家に行った時に買った小説を読みはじめました。何冊か買っていて、一つは当時大流行していた「陰陽師」、そして私はむかしからホラーサスペンスが大好きで角川ホラーサスペンスシリーズを数冊買っていました。まず夢枕獏さんの「陰陽師」を読み始めたのですが、物語の一つに今回の石の事件を暗示させる内容のものが出て来たのです。

 陰陽師の安倍清明が友達の博雅に「呪(しゅ)」とはなんであるかを説明するくだりが出て来ます。清明はこう言っていました:

 

    たとえばここに、石があるとするな。

    つまり、それは、生まれつき宿命として、

    「石」という「呪(しゅ)」をその身に持っているものだ。

    で、このおれがさ、その石を握って誰かを殴り殺したとしよう。

    おれが、石というものに、武器と言う「呪」をかけたことになる。

 また清明は石の霊が、人の霊性を帯びる場合もあり、皆がその石を拝むことになれば、その石にさらに強い「呪」をかけてしまうことなり、帯びる霊性も強くなり、あやかしをしたりする石は、そのような、人に何年も何十年も拝まれた石ということになると説明していたのです。

 

 そして、次にホラーサスペンスの本を読んでいたら、一つの物語に、海で貝殻を拾った人がその貝殻がもたらす呪いにより恐ろしいことになるという話が出てきました。この二つの話は偶然では片付けられないのです。私はこれを読んだ時に「守護霊が私が占師さんの所に連絡しなくて対処してなかったら、本で知らせようとしたんだ」と確信しました。これはほんとにぞっとしました。どちらも全く私の体験と一緒のことを説明しているのですから。

 そして占師さんを知ったきっかけも偶然とは思えないタイミングの良さです。実家に帰る前日に私は美容院にいって髪を切ってもらっていたのですが、美容師さんが私は何も聞いてないのに急に「よく当たる占師さんがいる」と話しはじめたのです。その体験談もクリスタルの石に関する話だったのです。守護霊はすでに実家で起きることを予知し、私に占師さんのことを伝え、そして私が気付かない場合の予防線として、本まで買わせたのです。私はこのことから「この世には偶然はないんだ」と確信しました。全ての事柄は全て未来に繋がっている出来事であると。なのでそれのメッセージをどうチャッチするかで運命も良い方向へ導かれるはずだと考えたのです。自分の実体験が私に霊界道への一歩を教えてくれたのです。そして、その占師さん(以下は先生とお呼びします)が「あなたの守護霊が」とはっきりおっしゃって下さらなければ曖昧のまま終わっていただろうと思います。

 その先生とはその後、霊界のことを通じて私の良き理解者であり、人生の恩師のお一人となっています。先生の御専門は四柱推命で、石の時もすぐにとあるお寺のお経の本をお守りとして郵送してくださり、石の対処方法に関しても適切に教えて下さいました。そしてそれが全て先生の善意でありました。ただのファックスだけの相談者にここまで親身になって下さって、先生も今だからとおっしゃっておられましたが、「最初から守護霊がどうのとは普通は相談者の方はそういったことを嫌がる方もいるので言う事はないのですが、サラさんの場合はなぜか最初からそういう方向でアドバイスをしました」ということでした。とても不思議な縁(いえ、これこそ守護霊の導きなのですが)を感じました。

 その後先生から私の運勢の鑑定もして頂き、私は母方の御先祖様の徳を受けているということを知りました。先生がおっしゃるには「母方の何代目かに人の為に尽くした立派な人がおられるはずです」と言われて、実家の母に電話して聞きました。最初母は「そんな人いるかしら...」なんて言っていたのですが、しばらく考えて「この人かも!」ということで話を聞くと、よく祖母が「うちのおじいちゃんは偉い人だった」と言っていた人がいて、その人は四国で寺子屋をしていて、貧しい子供達の世話を無償でして、勉学を教えていたそうです。私はそれを知った時にさらなる確信を得ました。私は今回の石のことや、小さい時から何か大惨事になりそうな時にギリギリ救われることがあったのですが、それら全てがその徳によって守られているということから、私も今の世では私には返ってこないかもしれないが、私が今後の人生で徳を積むようなことをすれば私の子孫に私が徳を受けたように徳が与えられ、救えることが出来るのだと言う事を悟ったのです。これをきっかけに私は徳を積む人生を歩んで行こうと決心しました。

 でも徳を積むってどういうことなんだろう?とも思っていました。具体的に何をするべきか。人にやさしく、親切に。それはまず基本でありますが、それも守護霊が徐々に私に教えて下さいました。ここからが本当の意味での私の霊界道を学ぶ勉強が始まります。守護霊は私に根気良く学びのコースを作ってくれているのでした。

 体験3「手袋」

 

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